必殺技を考える!(1)
「棚橋の新技、ありゃ無かったねえ・・・」
棚橋選手が大阪大会の新必殺技初披露でズッコケてからしばらく経ちますが
棚橋大ファンの息子の心の傷は思ったよりも深く、プロレス談義になるとこの話。
しまいにはトイレに向かう廊下ですれ違いざまに「はぁ〜棚橋の新技・・・・」と始まる始末。
大袈裟な!
と、思う人もいるでしょうが、考えてみれば、こりゃ、去年の""ヨシハシズッコケ事件""程ではないにせよ、それに次ぐ恥ずかしい出来事です。
しかも、「アホ」が売りのヨシハシ選手と違い、「カッコの良さ」を求められる"エース"棚橋の大失態。
棚橋愛の強いファンならば、あの日の事は無かった事にしてしまいたいと思うのもムリはありません。
しかし、よくよく考えてみると、あの
「変形スリングブレイド」とやらが、ズバッと決まったにしても「ん?」て、感じじゃないですか?
とても「ハイフライ・フロー」の代わりになる技とは思えません。
棚橋本人は「精度を上げていく」と語ってはいますが、 ケチ も付いた事ですし、
ここは一つ""無かった事に""してみては?どうでしょう。
しかし、だからと言って
「ハイフライ・フロー」に戻す訳にもいきません。
膝の具合もあるだろうし、第一、「ハイフライ・フロー」自体、決め技にするには問題がいくつかあります。
まず、かわされる事が多い。これは膝のダメージが計り知れないし、"剣山カット"ならフォール負け級の大ダメージを食らうことも。そして、一番の問題は
「時間が掛かりすぎる」事だと思います。
まず、ボディスラム等で所定の位置にセットし、
エプロンに出て、コーナーポストに登り、
狙いを定めてダイブ!
という、3つの動きが必要になります。
やはり、必殺技は"ワン・モーション"か、せめて"ツー・モーション"以内の動きで決まる技が好ましいと思います。
時間が掛かりすぎる必殺技は3カウント取れたとしても、
「段取り通り、わざと受けたんだろ」と
レフェリーや対戦相手の""忖度""を疑われやすい結果になります。
事実、今回の事で棚橋ファンの息子が一番ショックだったのは、
「お父さん、技の失敗は誰でもあること。でも、あんな当たってもない技で、フォール負けしたレスラー、3カウントを入れたレフェリーの、忖度具合が情けなかった。逆に棚橋に恥をかかせた!」
ということです。
「あれでは、"新技出たら決まりますよ"と最初から決まっていた事がバレバレになってしまう!」
とも。
そういう事からも、時間が掛かりすぎて、その間、相手がじっと動かないで技を
「受けてくれる」
イメージの残るハイフライ・フローは、エースの決め技には、今一つだと感じるのです。
(続きます)