プロレス本来の姿を見た!全日本プロレス開幕戦
10月9日、全日本プロレス後楽園の開幕戦で物凄い試合を観てしまいました!
第5試合
宮原
青柳
青柳(弟)
VS
野村
崔
大森(北斗)
まず、凄いのは野村直矢だ。
全盛期の長州や川田を彷彿とさせる不機嫌さで入場、背中からは""殺すオーラ""が漂っています。
狙いはライバル"三冠王者"宮原一本で、試合中、クレームをつけてきた元パートナーの青柳(兄)を一瞥もくれず
「邪魔だ!どけ!」
と子犬を払いのけるように扱います。物凄い気合い!!
その野村に突っ掛けたのが
新人の青柳(弟)。
コーナーに控えていた野村めがけて矢のような弾丸エルボー!!
吹っ飛ばされて
みるみるうちに顔色が変わる野村!
全日本では、後輩レスラーが格上のレスラーに対して
「手加減無用で来い!」
という意思表示を込めて突っ掛ける、というのは良くあることですが、こりゃ、相手が悪かった!!
あっという間に場外に引きずり下ろされ殺人ボディスラム!!
コレが見たことも無いような危険技!
喉を鉄柵に打ち付ける「ギロチンスルー」の距離感で持ち上げて、そこから強引に体をひねってボディスラム!
青柳(弟)は、頭、首、背中が鉄柵沿いに滑り、直角にコンクリートの床に突き刺さります。
「ううっ!」
「こりゃ、いかんろう!!」
家族で見ていた我々にも戦慄が走ります。
すっぽぬけではなく、ちゃんと体をホールドしての投げだったので、事故にはなりませんでしたが、その衝撃は凄く、リングに戻ってもふらふらの青柳(弟)!
そこに今度は先輩若手レスラーの大森北斗が、身体が"コの字"に折れ曲がる逆エビ固め!
「骨がおれる!折れる!」と叫ぶ奥さん。
なんとかロープにたどり着いた青柳(弟)
しかし大森、技を解かずに締め上げる!
この大森選手と青柳(弟)もライバルらしいが、今まで9回戦って青柳(弟)の9戦全敗らしい。
とにかくもう、家族全員で青柳(弟)の身体を心配して、手に汗を握っての観戦です。
やっとのことでタッチを受けた青柳(兄)は、「よくも弟をやってくれたな!」と、言わんばかりの大暴れ!
戦況をひっくり返し、本日ほとんど出番の無かった
"チームリーダー宮原健斗"
にタッチを求めます。
ところがここで衝撃の展開!!
あれだけやられてぼろ雑巾のようになっていたハズの青柳(弟)が兄貴に
「こっちだコッチだ!」と、タッチを要求!
大先輩の宮原のタッチを求める手をはたきおとし、
「オレにやらせろ!引っ込んでろ!」
と場外に引っ張りおとします!
あっけにとられる宮原を残し、火の玉のようにライバル大森に突っ込んでいくと、ついさっき殺されかけた同じ技""逆エビ固め""を鬼の表情でガッチリ極めて、なんと先輩大森をギブアップさせての初勝利!!!
場内観客大爆発!!
ウチの家族も大騒ぎ!!
そして、一番喜んで走り回ったのは、なんと後輩に引きずり下ろされ、出番をなくした大先輩の宮原健斗でした!!!
新人青柳の命懸けのファイトで掴んだチームの勝利が余程嬉しかったのか、小学生のようにピョンピョン跳び跳ねて大喜びです!!
本人も観客も、エース宮原の出番がほとんど無かったことに大納得!
もちろんウチの家族も大満足!
これを観て思い出したのは、
先日の新日本プロレスでライガーが鈴木みのるにぶちギレて、マスクの下にメイクをして予定通りに鬼神ライガーに変身しての大暴れで試合をぶち壊し
パートナーの""エース棚橋""はほとんどリングに上がることなく出番ゼロ、
という茶番劇です。
「なんだったんだ?!」
と、首をかしげながらバラバラに引き上げていく棚橋と、
後輩にメンツを潰されたというのに
その後輩の勝利を自分の事のように喜び、
おおはしゃぎでファンと握手をしながら
上機嫌で退場していった宮原。
う〜ん、言うちゃ悪いけど、
"作られたハプニング"と
"男の闘いが生んだハプニング"
の差が出てしまいましたね。
プロレス本来の姿は・・・・どっちだ!!!