くそ面白くもない東京ドーム(2)
「お父さん!お父さん!」
家族の声で目が覚めた。
時計を見る。 ーーー 午前1時30分ーーー
家族の証言によると、
「お父さん、鷹木がオカダに負けた瞬間、気絶して、二時間も目を覚まさんかったで!」
Σ(´□`;)Σ(´□`;)Σ(´□`;)
おお!そうじゃった!
いかん、いかん、寝込んでしもうた!
怒りを通り越した""脱力感""に負けて。
コンタクトレンズ着けたままやのに。
そして現在。
怒りがふつふつと沸いてくる。
おい!鷹木!
昨日のありゃあ、なんだ?!!!
らしくない試合だったぞ!
苦節何十年、元プロレス少年が日本一の団体の東京ドームのメインに向かう・・・・
感慨深いのは、分かる!
大きな大会を締め括ろうとしての、どっしりした重厚な試合運び・・・・
それも分かる!
しかし、""鷹木らしさ""が消えてしまっては、意味がないじゃないか!!
オカダは、やりたいことは全部やったぞ。いつもの『オカダカズチカ定食』だ。
また、鷹木の負け方も悪かった。
最後はなんの捻った攻防もなく、『レインメイカー』一発でフォール負け。
おいおい、こりゃ""その他大勢""のレスラーの負け方じゃないか!
あんたほどの男が!
勿体ない!また、イチからだ。
「鷹木信悟、こんなもんじゃない!まだまだ天に駆け昇る竜になるぞ!!」
と語っていたのに・・・・地を割って、潜っていってしまうのか?!!
それにしても、オカダカズチカよ。
誰とやっても面白い試合になる鷹木信悟が、こんなつまらない試合をさせられるとは・・・・
対戦するレスラーの色を消し、自分色に染めてしまう・・・・
あんた、『レインメーカー』
じゃなく『ラインマーカー』
と、名乗ったらどうだい?