喫茶店のマスターのプロレス昔ばなし。

50歳を越えた「マニア」まではいかないプロレスファン(特に馬場全日本)の気楽な昔ばなし。話し相手募集中です。

どうして来ちゃたの?謎の来日外人レスラー(3)

   前回からの続きです



若くてイキの良い優勝候補チーム相手に

大ハッスルの老勇ラリーヘニング!


そうなってくると

パートナーのハーリー.レイスも黙ってはいません。日頃から、外人エースの座を争っているブロディ組にノリノリで、果敢に攻めこみます。

  「やるじゃねえか、相棒!

      そうこなくっちゃいけねぇ!」


  と、言わんばかりの表情で、息もピッタリで闘います。


 息もピッタリ.........それもそのはず、二人は若い頃 世界タッグチャンピオンにまで上り詰めた、超強力タッグチームだったのです!


その昔

今一つパっとしなかった若い後輩のレイスを気にかけ、チームに誘い、超一流のレスラーになるキッカケを与えてくれたのが、ヘニングでした。 

 昔かたぎのレイスが、その頃の恩を忘れずに、一線から身を引きかけていたヘニングを自身のパートナーに推薦しての、来日だったのです!


  「よう!兄弟!調子はどうだい?!」


「おお!レイスじゃないか?!

 今や大チャンピオンのお前が

 こんな田舎のハウスショーに

 何の用事だ?!」


  「実は、あんたの力を借りたいんだが

   11月と、12月のスケジュールは

   空いてるかい?」


「ふっ、こんな引退間近のロートルレスラー のスケジュールなんざ、クリスマスと息子 のバースディ以外、空いてるに決まってる

 だろう?!」


  「そいつぁ良かった!一緒にジャパンに

   きてもらいたいんだ」


「オールジャパンの世界最強タッグかっ!?

 どでかいツアーじゃないか!!」


  「どうだ!兄弟!昔みたいに 二人で暴れようじゃあねぇか!」


「..........なあ、レイス、バカも休み休み言え

 よ!  あれから何年経ったと思うんだ?

 今の俺のコンディションを見てみろ!

 ジャパンに行っても、せいぜいお前さんの足を引っ張るのが関の山だぜ?」


   「ラリー.......寂しいこと言うなよ......

    まだまだ老け込むにゃ、早いだろ!

    若いヤツらにプロレスとは、なんた

    るかを二人で教えてやろうじゃあね

    えか!」


「ムゥ........しかし....................」



   「ラリー!たのむよ!あんたの力が

    必要なんだ!」


 「ムゥ..............ウ~~~ン...........」


   「あんたも昔は"バイキング"と

    恐れられた男だろう!?」 

   



「ヨシ!分かった!一緒にジャパンにいこうじやないか!只し、結果はどうなっても知らんぞっ!!」

 



   「そうこなくっちゃ!

    それでこそ兄弟だぜ!!」



 「ふ、ふ、ふ、それじゃあジャパンで

  一丁、若いヤツらに"プロレス教室"と

  いくかい!?」





みたいな、やり取りが二人の間であったか、なかったか?


プロレスファンの私の妄想は、膨らみます!



  (次回に続きます)

どうして来ちゃたの?謎の来日外人レスラー(2)

このラリーヘニングというレスラー、後の人気レスラー "ミスターパーフェクト"

       カート.ヘニングの父親で

御本人も若い頃はアメリカでは、大変有名な名レスラーだったらしいですが、始めて見る子供の頃の私には(白いヒゲモジャのお爺ちゃん)にしか見えません。


暮れの祭典「世界最強タッグ決定リーグ戦」

に、超大物ハーリー.レイスのパートナーとしての来日でしたが、当時、ジャイアント馬場の最大のライバルだったレイスのパートナーとしては、余りにもパっとせず


  「これじゃあ優勝できるわけない!」


と、レイスの事も大好きだった私はガッカリしてしまいました。


心配したとおり、お腹の出っ張っているヘニングの動きは鈍重で、とてもレイスのパートナーが務まる様には見えません。


公式戦の方は勝ったり負けたりで、やはり優勝戦線には残れませんでしたが、


  優勝候補の一角

   ブルーザー.ブロディ

   ジミー.スヌーカ  組


 との公式戦で

この老兵が意地を見せます!!!


ブルーザー.ブロディは言わずと知れたパワーと破壊力を誇る「超獣」。


パートナーのジミー.スヌーカも、物凄い飛距離のボディ.プレスで対戦相手を圧殺する

       「飛獣」と呼ばれていました


対するハーリー.レイスも、その美しくも激しい攻撃スタイルから 

       「美獣」の異名をとります。


この三匹の「獣」に囲まれた

     "お爺ちゃん"ラリー.ヘニング"


ここは、

なす術もなくヘニングが白星献上か.................................と、思いきや、


若さでガンガン攻めてくる

    ブロディ、スヌーカに一歩も引かず

それどころか、"サザエの様なゲンコツ"を

振り回しながら、蒸気機関車のように突進して


「若造!ケンカってのは、こうやるんだ!」


と、言わんばかりの大暴れ!!!




   (次回に続きます)

どうして来ちゃたの?謎の来日外人レスラー

昭和の全日本プロレス、

「何で日本に呼んだんだ!?」

と馬場社長に聞きたくなるような

 無名レスラーや、ピークを過ぎたレスラーが毎シリーズやって来ていました。


(次期シリーズ参加選手予告で、最後の方に白黒写真でチラッと紹介される人たち)


テレビにも殆ど映らず、いつの間にか帰国していきます。

交通費やホテル代、ファイトマネーもバカにはならないと思いますが、とても (観客動員)に貢献しているとは思えません。


現在のプロレス団体では、外人レスラーは、ほぼメンバーが固定されていて

このようなムダなコストが掛かる様なことはやりません。


しかし、一見ムダに見えるこの手の外人レスラーの来日こそが、昭和のノンビリムードのプロレス団体の醍醐味でもありました。


通(ツウ)ぶる訳ではありませんが、私は子供の頃みんなが応援する

強いエース外人のハンセンやブロディ

人気者のマスカラスやテリーファンクたちよりも

こんな峠を越した二流外人レスラーに、何故か心がトキメイたのです。


(考えてみれば、一番好きだったジャイアント馬場選手も峠を越したレスラーでした。私はプロレスファン盤「枯れセン」だったのでしょうか?)


そして(私が12歳の)1981 年の全日本プロレス暮れの祭典

「世界最強タッグ決定リーグ戦」に、そのレスラーはやって来ました。

彼の名前は 「ラリー.ヘニング」


この冴えない中年外人レスラーが、今でも忘れられない私にとっての ベスト.脇役レスラーとなったのです。



(次回に続きます)