ブレーンバスター最強説。プロレス技論1
「ねぇ、お父さん""ブレーンバスター""って、投げ技最強やない?」
ある日、ウチの長男がポツリと言いました。
「ばかやろう。ブレーンバスターちゅうたら、俺が子供の頃から単なるツナギの痛め技、ましてや現代のプロレスでコレがフィニッシュにでもなってみい!暴動やぞ!」
・ここで言うブレーンバスターとは、垂直落下式ではなく、昔ながらの背中から落とすタイプのやつです。
今、最強の投げ技と言えば、高角度バックドロップや投げっぱなし系のスープレックスやろ?と、私が言うと、
「いや、お父さん、高速バックドロップとか、投げっぱなしジャーマンは食らったほうが、スッと立ち上がり""スープレックス合戦""に良くなるけど、ブレーンバスターで叩きつけられた選手は、ぐはっ!ってなって、のけぞってしばらく立ち上がれんやん」
Σ(゜Д゜)
いっ・・言われてみれば!!
そういえば昔、いろんなレスラーに話を聞いたプロレス記者が
「結局、レスラーみんなが言うことには、
ショルダースルーだけは食らいたくないらしい」
ということを言っていた!
それでなくても体重があるレスラーたち、ベテランともなると腰に不安がある選手も多いでしょう。
そこをダイレクトに、である。
スープレックス系も、首に不安がある選手は食らいたくないところだが、落ちる瞬間に手をつき、体をひねってローリングさせれば衝撃を上手く逃がすことができます。
(そういうノウハウがあると、ある全日本系の選手が言っていた)
うーん、ショルダースルーよりも遥かに高い所から落とせるブレーンバスター!!
こりゃブレーンバスター最強説、真実味が増してきました。
しかし、どんな技でも、やはり使い手次第のようで、全日本系の鶴田、天龍、小橋、レイス、フレアー等はグイッと持ち上げ、体全体の面がバチーンとリングに打ち付けられるように投げていましたが、新日本系のレスラーで上手いのは長州力位でした。
総帥のアントニオ猪木のブレーンバスターは特にひどく、
ラッシャー木村の著書
""猪木へのラブレター""
内で「猪木程の天才レスラーが、ブレーンバスターだけは全然効かない。ボディスラムに毛の生えたような威力しかない。もう、使わないほうが良いだろう」
と木村選手が忠告するほどでした。
確かにきゃしゃな猪木選手がゴツい木村選手にブレーンバスターを掛けると、ふら〜と持ち上げ、頂点に挙げきる前に力尽きてペチャンと後ろに放り出す格好になり、あんまり効かないな、という印象でした。
とにかくブレーンバスター、最近、試合時間が長くなる傾向のあるシングルマッチの後半に、体力の消耗したレスラーにお見舞すれば、一発フォールをとれるかも!!
お客さんは呆気にとられるかもしれませんが(^_^;)