喫茶店のマスターのプロレス昔ばなし。

50歳を越えた「マニア」まではいかないプロレスファン(特に馬場全日本)の気楽な昔ばなし。話し相手募集中です。

五味隆典とジャイアント馬場(3)

この二人の当日の試合は、闘いかた、会場の雰囲気にも共通点が有りました。馬場は、執拗にハンセンの左腕を踏みつけ、こつこつとチョップを打ち、しつこいくらい一点攻撃。 五味もなりふり構わず矢地の顔面に頭突きを振り落とします。 普段は、あまりやらない二人の攻撃(五味に至ってはモロ反則)にも、観客は「絶対負けてたまるか!」という気合いを感じ取り、拍手喝采!

ハンセン、矢地が攻めると、「あ、あ~~!」と心配の声を上げ

馬場、五味が反撃すると、「おおおー!!」と大興奮!

 放送席も、倉持アナウンサーが

「ヤレヤレ馬場!ヤレヤレ馬場!これではウエスタンラリアートは打てない!ヤレヤレ馬場!」と、完全に馬場応援の実況!


高田延彦も五味びいきで、反則にも全然ふれない!


  ああ、これなんだよな.......みんなの心がひとつになって............これこそがプロレス、格闘技、 エンターテイメントの醍醐味なんだよな。


 結局、試合結果は、五味は逆転負け。

 馬場は、両者反則だか、リングアウトだかの曖昧な引き分け。

  しかし文句を言う観客は、ひとりもいません。


ジャイアント馬場

 五味隆典  二人の死刑執行日と思われた

この日が、まさかの大復活祭に!!



相手の命を奪いかねない危険な技や、自分の命も縮めるような、無謀な飛び技なんか繰り出さなくても、人の心を幸せにする試合はできるのだと、現在のプロレス団体、レスラーの方たちにも、わかってほしい。

 そんな気持ちになる

馬場選手と五味選手の試合でした。

五味隆典とジャイアント馬場(2)

  ネット上では、

(矢地がじっくり構えて行けば五味は1分もたない)


(五味はパンチドランカー)


(五味はアル中)

ヒドイ言われよう! えっ!?五味って今、そんななの?!

矢地って、そんなに強いの?!


しかし皆さんは、わざわざネットに書き込みするほどの格闘技マニア、地上波しか見ない私ごとき素人よりは、余程詳しいはず........暗い気持ちになった私は、誰か、「五味が勝つ!」と言ってくれる人はいないのか!?

と、探していくと、やっとの事で見つけた意見は、


「お前ら、五味センパイをバカにするな! センパイには(まぐれ当たりパンチ)があるんだぞ!」


バカにしてるのは、あんたのほうだろ!. . . . . . . . . . . とにかく五味が勝つと思っているヤツはアホ、みたいな風潮!  ああ、こういうところも

30 年前の 馬場VS ハンセン戦にソックリだ!

いや、あの時はこんなもんじゃなかった!  馬場、ハンセン戦の下馬評は、プロレス史上もっとも一方的なものでした。

(馬場は、ハンセンとマトモに戦えるわけないだろ)


(馬場は、ハンセン戦が引退試合になる)


(馬場は、死ぬ)


ハンセンを引き抜かれた事に怒っていた新日本プロレスファンが先頭に立って滅茶苦茶な事を言う一方、全日本プロレスファンも、あの猪木やアンドレをガンガンぶっ飛ばしていたハンセンにビビって、全く反論できずにいました。

私も内心

 「馬場!死ぬな!」と願っていました。

   (次回に続きます)

五味隆典とジャイアント馬場

  「いーけ行け行けーーー!!!」


  大振りのフックを食らいグラついた矢地祐介。そこに獣のように襲いかかり上になってボディを打ちまくる

五味隆典の姿を見て、私は食事中のお箸を放り投げ、立ち上がって大声で叫んでしまいました。


奥さんと息子は目を丸くして驚いていましたが、一番驚いたのは自分自身でした。 試合を見て、こんなに熱くなったのは久し振りだ!この感じは.....どこかで........そうだ!馬場VSハンセンの初対決、ゴングが鳴って体当たり互角からの、いきなりの十六文!

吹っ飛んだハンセンが面食らってブルドッグのように顔をブルブルッと振っていた、あの瞬間!

 30 年以上前の記憶が蘇ってきました。


私はプロレスが大好きでしたが、馬場選手が亡くなられてからは、だんだん心が冷めてきて、ノアの地上波TV放送が終了した辺りに、毎週購入していた「週プロ」も買わなくなってプロレスファンから引退していました。


代わりに総合格闘技を良く見るようになったのですが、その頃のヒーローが五味選手でした。


五味隆典が日本に帰ってくる!と知って「ここはひとつ、五味応援だ!」

と、ネットで下馬評を調べて見ると. . . . . . . . . . 五味、ボロカス!


UFC で苦戦していた事は知っていたけれど、試合は見てなかった私は愕然としてしまいました. . . . . . . . . . .

(次回に続きます)