出川哲郎とジャイアント馬場(2)
(前回からの続き)
我らが馬場選手は、メインイベント、セミファイナルを若いジャンボ鶴田や天龍源一郎、三沢や小橋に譲り、前座でベテランや新人レスラーと一緒にお客さんを楽しませる「お笑い」に近いプロレスをはじめました。
そして、コミカルなCM やバラエティー番組、クイズ番組等にも出始めます。
特にクイズ番組では、浮世離れした解答を連発し、伝説を作ります。(これは、後のクイズヘキサゴン等のお馬鹿解答の元祖みたいなものでした)
色んな番組で馬場選手を見る事ができて、大ファンの私は嬉しくなりました。
馬場選手の悪口を言う人も、もういません。 「馬場っ!」と呼び捨てにするプロレスファンもいなくなり、みんなが「馬場さん」「馬場さん!」と
(さん付け)で呼んでくれます。
しかし、そのうち私は物凄く寂しくなりました。
「プロレスラーとして、一線では無くなった、現役として馬場選手に期待をしたり、歯がゆく思ったりする事が無くなったので、人々は「馬場!」から「馬場さん!」に変わってしまったのではないか?」
そう思ってしまったからです。
昨今の「見直され感」(?)から、
テレビの共演者や、街頭でインタビューされたファンたちが、気軽に
「出川!」「出川!」
と、呼び捨てにしづらくなった出川哲郎さん。
出川さんご本人や、元々のファンの人たちも、もしかしたら、
「出川さん!」 ではなく「こらっ!出川!」 「出川、キモい!」と
みんなに言われていた頃のほうが、
「現役感」を感じて、心地良かったのかも知れませんね。